著:内田順子(なおこ)、日系ブックストア・ボランティア
全巻あるいは大部分が揃った、大人向けの漫画(青年・女性マンガ)もたくさんあります。青年・女性マンガは、大人向けの読み応えが魅力。社会問題や人間ドラマなど、より幅広いテーマを扱った作品も多くあります。


小山ゆう『あずみ』1〜30巻
1994〜2008年に『ビッグコミックスペリオール』で連載された長編時代劇です。2003年には上戸彩主演で映画化もされました。幼いころから刺客として育てられた少女・あずみが、江戸時代初期の日本を舞台に、数々の刺客と戦い続けます。「人を殺すために育てられた少女が、人として生きるとはどういうことか」という重いテーマも描かれています。

かわぐちかいじ『ジパング』全43巻
2000〜2009年に『モーニング』で連載された、タイムスリップものの戦争マンガです。海上自衛隊の最新鋭イージス艦「みらい」が、太平洋戦争の真っただ中にタイムスリップしたら?という設定から、歴史を変えることの責任まで考えさせられます。イージス艦から戦艦大和まで、海自・旧日本海軍の艦艇や兵器が緻密に描かれているのも見どころです。

ひうらさとる『ホタルノヒカリ』全15巻
2004〜2009年に『Kiss』で連載された、働く女性の恋愛コメディです。2007年には綾瀬はるか・藤木直人主演でテレビドラマも放送されました。会社ではちゃんとしているのに、家ではジャージでゴロゴロ、恋愛より家でのんびりするのが好きな「干物女」という言葉を生み出した、2000年代の働く女性のリアルを笑いながら読める作品です。

前原滋子『永遠の誘惑』全12巻
1988~1998年まで『BE・LOVE』で連載された、大人の女性向けの長編ラブストーリーです。高校生から大人へと成長していく登場人物たちの、恋愛と人間関係が長い時間をかけて描かれています。愛情や嫉妬、すれ違いが複雑に絡み合う、かなり「ドロドロ」した恋愛劇のようです。

槇村さとる『イマジン』全11巻
1994〜1999年に『コーラス』で連載された女性マンガです。仕事も恋愛も堅実に生きたい娘と、自由奔放に人生を楽しむ母という、対照的な母娘を通して、仕事、恋愛、結婚、家族など、女性の生き方を描きます。幸せな人生って、誰が決めるのか。今読むと、1990〜2000年代の女性の生き方をめぐる価値観も見えてくる作品です。
